ハツカレ ノ カオリ


数歩すすんで、

すぐ立ち止まる。


…?


私の方を振り返って、



「次の土曜バイトないんだけど、部活何時まで?」



土曜…は
確か昼までだ。



「お昼まで!」



私がそう答えると、高島くんはにっこり笑って。



「じゃあ昼メシ行こう。
終わったら連絡して。
迎えに行くから。」


「うん。分った!」



私がそう言うと、高島くんは嬉しそうに

じぁあまたね。って行って男子の輪に戻って行った。



他の男子たちが、ニヤニヤして高島君になんか言ってる。
高島君も何か言って、体育館の方に彼らは歩き出す。



顔だけ、振り返って高島君がこっちをみて、手を振ってくれた。



私もかえす。



なんか、いいな。
こうゆう穏やかな感じ。


嬉しそうににっこりしてくれて。


私も嬉しい。




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