君だけに夢をもう一度
「そろそろ出発の時間だ」
正和が腕時計を見て立ち上がった。

「じゃ、そろそろ行くよ」
正和がバックを手にして敦子に別れを告げた。

「私がアメリカから帰ってきたら、一度、一緒に演奏してみない? 」

「わかった。その時まで、昔みたいにはいかなくても、歌と演奏が出来るようにしておくよ。そうしたら、千賀子さんにも聞かせられるかもしれないしな」

「ええ・・・・・・そうしましょう」
敦子が笑顔て答えた。

「じゃな」
と、言って、正和が敦子に背を向けた。

「正和」
敦子が声をかけた。

正和が振り返る。

「君だけに夢をもう一度、約束よ! 」
「わかった! 」
敦子の言葉で正和も笑顔で答えた。



正和は、『君だけに夢をもう一度』を、小さく口ずさみながら、搭乗口へ向かった。

 完


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