アンバランスな恋心
携帯が鳴った

私はカバンの中から携帯を取り出した

『真琴、明日会える?』

セフレの一人だ
合コンで知り合った

大勢いる中で
一番気に入っている男

木内光太郎だった

少し真面目なのがひっかかるけれど

名前も
声も
仕草も


よく似てるの


光汰に

社会人になった光汰を見てるみたいで

光太郎とは2回、3回と
会う回数が増えていた

「あいてるわ」

『じゃ、駅まで迎えに行くよ』
「わかった」

電話を切る

明日は孤独にはならなそうだ
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