~不思議の国のアリス~
『何をしておるのじゃ』
凛とした美しい声が耳に届く。
「げっ!!オバサン」
「あれ!?女王陛下じゃないですか」
数人の兵士を引き連れて女性がこちらに歩いてくる。
「女王…様?」
まさに女王様。赤い髪を見事な縦ロールにセットし、形の良い胸を強調した深いシックなワインレッドのドレスを見事に着こなすまさに美女。モデルさん顔負けのナイスバディに少し冷たい印象を与える整った顔。紫の冷めた瞳がこちらを見る。
『我が庭で揉め事を起こすなど万死に値する。首をはねるぞ…』
女王様の瞳に剣呑な光が生まれる。見下した言い方がこの人が言うとしっくりする。上に立つ者の威厳という物なのだろうか…
「カッコいい…」