【完】††Rising††



「おっ…親父ぃ!?」



「ハロー太一!先生太一がお世話になってま〜す。」



爽やかに笑っている親父が職員室にやってきた。



先生も生徒指導も固まっている。



そりゃ、そうか。



うちの親父は先生達世代



三十代から四十代の人達が憧れた伝説のバンド



『SOUL』のドラマーユキだからだ。



「うちの太一が何か?」



「いえ、あの…太一君の髪の毛の色についてなんですが…。」



担任は固まりながらも親父に言った。



「あぁ、それ、俺が染めたんですよ!ちゃんと正当な理由でね。」



エセ爽やかさが抜けない笑顔で親父が言い放った。
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