イケメン☆パーティー

舜に肩を抱かれ、そっと備品倉庫を出た。

幸い誰にも見咎められなかった。

会場には会社の人がたくさんいる。

こんなところを見られたらあっという間に噂になっちゃう。

見つからずにすんでよかった。


ほっとしたら、キスして落ちてしまっただろうルージュが気になった。

そのまま出口ヘ向おうとする舜にあたしは声をかけた。


「ちょっとお化粧直してきたいから、少しだけ待っててくれる?」

「リョーカイ。
じゃ、さっきのとこで待ってるよ」


微笑んでカウンターへ戻っていく舜を見送り、あたしはトイレに向かった。




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