イケメン☆パーティー

「あ……ありがとう」


嬉しい。

そんなふうに思ってくれたなんて……


あたしが感極まって智裕を見つめると、智裕はあごを掻いた。

「しかし、舞台に上がらされるとは思ってなかったな」

「ああ、そうだよね、それはどうして?
それに招待状持ってなかったでしょ?
どうやってここに入れたの?」


招待状を持っていない人は受付で止められたはず。

あたしだって、田所さんに見せるように言われたし。


「そこはほら、社長令息の後輩がいるから」


ああ、舜か。


「あいつに電話して、何とか入れるようにしてくれって頼んだら、でかい花束を持って行って受付で名前を言えって言われてさ。
で、その通りにしたら、受付の女性にこちらへって舞台袖に案内されて、舞台に上がらされたってワケ」


納得。

舜が田所さんにそうするよう指示したのね……

舜のヤツ!


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