イケメン☆パーティー

「あたしは大丈夫。
まだ電車あるし、一人で帰れるから。
また明日ね、舜。
美沙子さん、水野さん、お先に失礼します」

しかし、舜はまたあたしの腕をつかんだ。

「1人じゃ危ない。
後でタクシーで送るからもう少しいろ」

それを聞いた美沙子さんまで援護射撃してきた。

「そうよ、もう少し飲みましょうよ。
タクシー代は私がもつから、ね?」

「いえ、そんな、本当に大丈夫ですから……」


あたし達が押し問答していると、ぽんと膝を打って水野さんが立ち上がった。

「よしっ!じゃあ、僕がかりんちゃんを送って、またここに戻ってこよう。
2人はそれまでお喋りして待ってて」


歯切れのいい水野さんのセリフに、一瞬全員が黙った。

その隙に水野さんはあたしの腕を取り、有無を言わさずさっさと席を立って歩き出した。


ええーーーっ!?




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