俺様王子の秘めゴト

事件

「昨日はすみませんでした。」










その日の放課後。










生徒会室で、ある人物に頭を下げてる私。










誰って…久城 啓志先輩。









絶対先輩とは呼びたくない、その人である。









奴は…、魔王は私が頭を上げると真顔で、平然とこう言い放った。









「これ、圭に渡してこい。」









……………。










は?









なんのリアクションもなく仕事?









「それが終わったら珈琲な。」









と、そう言って机に戻る。









え?何?









私って何なの?









私の頭の上に乗せてある書類を取り、魔王をじっと見る。








けど魔王は気づくことなく仕事を始めた。









…………なんだろうこの気持ち。









この疎外感のようなこの感じ。









ギュッと書類を握る。









結局、魔王にとって私ってその程度なんだな。









いてもいなくてもおんなじ。








そんな存在なんだ。









じゃぁ、私は何のために補佐役なんてやってるの…?


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