人間ペットショップ
突然の告白にさちは驚き、ソファーから立ち上がった。

「あ、あんた、何言って…」

さちが驚いていると、タカユキはさちの側に歩み寄り、彼女の肩を掴んだ。


「頼む!俺と結婚してくれ!」

肩を掴まれた時、彼女の頭の中で、タカユキとコウジが重なった。

「ちょ、ちょっと離してっ!」




ドンッ



さちは両手でタカユキを思いっきり押した。そのせいで、彼は壁に体を強くぶつけてしまった。

しかし、彼はそんなこと気にもせず、さちの方をジッと見ている。

そして、またさちに歩み寄って肩を掴んだ。


「頼む!俺にはおまえが必要なんだよっ!だから…」

この時、さちの堪忍袋の緒が切れた。


彼女はタカユキの手をふりほどき、


「しつこいっ!」


バシッ


彼の頬に力一杯ビンタした。彼は痛みと驚きで目を丸くしていた。


「調子に乗ってんじゃないわよっ!私の…たかが…」





「……ペットのくせにっ!」
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