ラブリー

「おばさんのことをくそばばぁとか言っちゃダメでしょ!」


「うるせぇ。まぁ…一応もらっといてやるよ」


そう言うと、箱にかけられていたピンク色のリボンをほどき…箱の中から出てきたハート型のケーキを指でつまみ、それをパクッと口の中に入れた。



「恥ずかしいから、後で1人で食べてよ!」


「まぁ…食えないことはないな」


「美味しいに決まってるじゃない!」


「この代わりっつーか、オレもお前にやるよ」


「え…なにを?」


「チョコが欲しくて…あのCMに出たんだったよな?甘いモノが大好きな…お前に…」



すると、頭の後ろに大きな手が添えられたと同時に


あたしの唇は瞬時に琉生に奪われていて…


漏れる息と息の間に…ほんのりチョコの甘い香りがした。


琉生からもらった…甘いKissのごほうび。



「はぁ、はぁ…死んじゃう。苦しいってばぁ!」


「なに息切れしてんだよ。今日は完全オフだから…ずっと離してやんねぇし…」


「えぇ~~っ!?」



【END】

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