148㎝の王子様
――――――
―――――――――
―――――――――――


「でっできた!!!!」

製作時間約3時間。やっとの思いでできたチョコ。

すっごく美味しそう。でへへ。食べたいなぁ…。

「千春。よだれ垂れてるわよ」

慌ててよだれを拭いた。束莎のチョコケーキをみるとものすごく美味しそう。

くそー!!山本君めぇ!!かなりの幸せ物だ!!

「じゃぁ、あたしそれそれ帰ろうかな…」

時計をみるともう6時を過ぎていた。

「あっ…!じゃあ送ってく!!」



「二日後、バレンタインね」

束莎を送りながら歩いていると、束莎が言った。

「うん…。あさってだね」

女の子達にとって、二日後はとっても大切な日。

好きな人に想いを伝える日。

誰でもドキドキはしてしまうと思う。

けど、その日は恋する女の子に魔法をかけてくれる。

勇気という魔法を。

「束莎、がんばろうね!!」

束莎は何をがんばんのよ。なんて言わなくてただ、うんと言っただけだった。

いよいよあさってはバレンタイン。

あたしは星が輝く夜空を見上げた。

まるで星もがんばれって言っているみたいに星が輝いていた。


< 194 / 230 >

この作品をシェア

pagetop