冬うらら2

01/15 Sat.

●2
 朝。

 眠りの浅い時間がある。

 夢を見たり、現実のことを少し思い出したりする時間だ。

 メイは、無意識に身体を身じろがせた。

 すぐそこにあるだろう体温を、彼女は欲しがったのである。

 自分以外の―― 幸せな体温。

 しかし、身体は何の障害にもぶつかることはなかった。

 ただ寝返りを打つ形で、シーツに顔を埋めるようになってしまうだけだ。

 人の温かさなど、見つからなかった。

 え?

 身体が、いつもの朝とは違うシグナルを点滅させる。

 メイは。

 ばっと、目を開けていた。

 一瞬の覚醒だった。

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