それでもわたしは生きている
検査が終わり下着を着けていると、カーテンの向こうで年配の看護師達が

「可哀相に、まだ若いのに…」

「ホンマになぁ、可哀相に…」


???

誰の事?
何が可哀相?
へ?



「タチバナさん、そこに掛けて」

「はい…」

「細胞取ったから、検査結果聞きに来週中にもう1回来てちょうだい。」

「はい、あの…私なんか病気ですか?」

「結果が出ないとなんともね、また来週来てちょうだい」

「はぁ、分かりました」



なんやろ…
嫌やな…
なんでもありませんように!



週が明けて、私は検査結果を聞きに再度病院を訪れた。


「紹介状書くから、大きい病院でちゃんとしてもらいな、急いでな!」

「はぁ…あの…病名はなんですか?」

「病名?あぁ…」





「子宮ガンです」





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