それでもわたしは生きている
ナオキ

ナオキと真剣に付き合い始めて3ヶ月。

私は初めて好きな男とセックスをした。

相変わらずまだ痛かったけど、違う、痛さが違う…

ナオキもすごく大切に私を抱き締めてくれた。


涙が出た。

よくわからない感情が込み上げてきた。



タクトの兄ちゃんが言った

「あんまりせぇへんのもえぇことないで」

の、言葉の意味が分かった気がした。



これが…
セックスなんだ…

これが…
好きな人としなきゃいけない…

好きな人とだけしたい…

セックスは、大事な事なんだ…



ナオキとの関係は、もっともっと深まっていった。



ナオキと私はどんどん離れられなくなっていた。

毎日毎日、お互い顔を見なければ気が済まない。

そんな日々が半年続き、2人は同棲を決めた。



17歳と19歳…

こんな2人に不動産屋は部屋を貸してくれた。

ボロアパートだけど、2人にとってはもうバイバイをしなくていい事が何よりの幸せだった。



オママゴトが始まった。




17歳の夏。




「こない…ナオキ…できちゃったかも…」

「え…?」



私はまだシンナーをやり続けていた。

焦った。

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