魔王さま100分の2

黒の魔王さまは、湯の中で両足を揺らめかした。

黒の魔王さまも、また、魔王さま体質なので裸を守る意識は非常に薄い。

「ところで、シルキスとの外の生活はどう?さっきまでは、本人がいたから詳しく訊けなかったけど」

「それは、シルキスがいないうちに、シルキスの前では話せないことを聞かせろという意味だな」

「もちろん」
「よかろう」

金の魔王さまは、シャチを手放した。

「……ふうぅ」

ヘナは、すっかり湯に溶けこんでくてくてになっている。

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