魔王さま100分の2
それからヘナは、リクエストに答えて片側だけ翼を開閉したり、手足のように器用に前後上下に動かして見せた。
「おおっ、おおおっ」
黒の魔王さまは、ひとつひとつの動作に声をあげる。
「こんなに自由に動かせるものなんだ」
最後に翼の先と握手。
「……動くだけで、何かの役に立つわけではありませんが」
ヘナは、照れたように翼ごと肩まで湯に沈む。
「じゃあ、輪は?頭の輪はどうなってるの?」
「……これですね」
ヘナは、湯につかったまま片手をあげ、
指先からごく当たり前に輪を出した。