魔王さま100分の2
手綱を引き、天馬の頭を持ち上げ脚を海方向へ。
翼を目一杯に広げて急停止。
そのまま叩き落とそうとし続ける下降気流と戦いながら、見つけた綻びを抜けた。
それでもまだ慣性は消えない。
「ヒーーーーン」
いななく天馬。
懸命に翼を振るい、海面ギリギリ、四つの蹄で波を蹴って上昇に転じた。
キーヤは、すぐさま前方の波を舐めるように前進させながらロール。
一呼吸後、気流から逃れきれなかった炎達が次々海に突入し、
水蒸気の墓標を建てるのを最後の仕事として消えていった。