Snow Drop~天国からの手紙~(下)【実話】
エリはにっこり笑って、外に視線を向けた。

「こーいう時はっ!
ヒロトが重要な鍵になんのっ!!

いーから!あこは、お腹の赤ちゃんと、アツシくんの事考えてりゃいーの!

心配すんなっ!!』

エリとヒロトは目を合わせて微笑んでいた。

『…?うん…?』

ヒロトが重要な鍵?

その本当の意味を知るのは夜になってからだった。


はなしていると、もう火葬場についてしまった。

本当に…
あっちゃんとお別れをしなければいけない。

右手をそっとお腹に当てて、赤ちゃんに話しかけた。

『パパにさよなら言わなくちゃね…』



大好きなあっちゃんは棺の中で、真っ白な花に囲まれて眠っている。

回りには沢山のすすり泣く音が響いている。

「あこちゃんっ!
あなたが最後よ?

…アツシにさよなら言ってあげて?」

おばちゃん…
昨日の夜どれくらい泣いたの?

目が真っ赤で腫れてるよ…

ごめんね…
あこは、自分の事で一杯で…

力になってあげてないね……
ごめんね?おばちゃん…
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