フルパワー・ラブ!!
「…は?」
「あ、やっぱり図星だった?」
武田くんはいつもと変わらない、爽やかな笑みで言葉を続けた。
「嫌いなんだよ、女って」
姿形は武田くんなのに、中身だけ別の人間になったみたいだ。
私はただただ唖然とするばかりである。
「泣けばいいと思ってるし、ぎゃあぎゃあうるさいし、ひっきりなしに手紙とかよこすし、うぜぇっての」
やはり滑舌がいいな、声がカッコいいな、なんて、現実逃避をはかった思考が言う。