幼なじみの執事


「絢斗は旦那様にはご挨拶させて頂いたって言ってましたが、葵衣様には…」




「何も聞いてない…今日出てくなんて……聞いてないよ」




消え入るようなあたしの声に、神影は頭を下げた。




「本当ですか?!申し訳ございません」




意識が遠のいていく感じがして、あたしの身体がよろめいた。




「葵衣様!大丈夫ですか?」



神影が焦ってあたしを支えた。




「だって…さっきまでそこに居たんだよ?」




「絢斗が…ですか?」




あたしは神影の両腕をつかみ「どこに行ったの?!」と詰め寄った。



神影は視線を下に向け、ゆっくりと首を何度か横に振った。




< 125 / 180 >

この作品をシェア

pagetop