Cherry
「やきもち……」
私がボソッと呟くと
「違います。本当に看護師長が探してたの」
みーくんは顔色変えずに言う
「大丈夫だよ。私ちゃんと断るから」
私はみーくんが妬いてくれた事が
すごく嬉しくて
満面の笑顔
なのに
「オレには関係ないよ。姫の好きにすればいい」
腕組みして
壁によしかかり
みーくんは冷たく言う
………何よ~
このタイミングで声かけて
絶対妬いてたクセに
「私…みーくん以外の男の人と出かけないもん」
私は少し不機嫌に言った
「……オレ病棟に戻るから」
みーくんは
背を向けて行こうとする
「…待ってよ。何で何も言ってくれないの?」
みーくんは振り返らずに
「オレ、姫に忘れて欲しいって言ったから」
低い声でそう言って
行ってしまった