六花の騎士



「あっ……降ってきちゃった?」



ポツッと頬に冷たい雨の感触がして、馬車から降りようとしていたメノリは空を見上げた



「急いで屋根のある所へ参りましょう」



先に降りて、メノリの手をとっていたティアは雲行きを見てそういった


トーワ達はさっさと先を歩いていた
その後ろ姿を見て、メノリは苦笑を滲ませる


トーワは相変わらず憮然とした表情だが、メノリに対しての態度は柔らかくなった







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