六花の騎士




なぜ………?



優しい時間だった



なぜだろう………



絶望しか渦巻くことのない場所だと思っていた



けれど、歯を食い縛り立ち続ける子供がいた
その子は重い鎖に縛られていた
だが、真っ直ぐな深緑の瞳で立っていた



アノコのような年頃の子供とお茶をした
他愛ない話しをして、色とりどりのお菓子をつまんで……


はにかむようにその子が笑えば、アノコを重ねていた





なぜ……その子達がここに来てしまったのだろう



あの暗闇で懸命に生きようとする小さな芽


彼らは純粋な幼さで問いかける







なぜ来たんだ!!?






マリオンは泣きたくなる







終わりは直ぐそこまで来ているのだから…………










< 235 / 364 >

この作品をシェア

pagetop