泡姫物語
藤田さんとの出会いと今までの話をした。

「へぇ。お客さんとの恋ってドラマみたいだな」

「私も現実にそんなことあるわけないじゃんって思ってたもん」

その後、お酒に弱い愛子は眠そうにしていたので私のベッドへ連れて行くとぐっすり眠ってしまった。愛子を寝かせたあと、ふたりで残ったワインを飲みながら語った。

「修はいつまでこっちにいるの?」

「とりあえず今月末までの予定。もしかしたら俺も都内に住むかもしれないんだ。大きい仕事が増えたら東京にいないと交通費がかかって大変だからさ」

「じゃあどこかに泊まってるの?」

「うん。同じモデル事務所の先輩のとこに泊めてもらってるんだ。ここから30分くらいで行けるからまた会おうよ」

「オッケー。私は火曜日と木曜日が休みだから遊びに来てよ。愛子んちもすぐ近くだからまた3人で会おう」

それから終電ぎりぎりまで語り合い、明日も仕事があるからと言って最後に再会のをして帰っていった。
ベッドの愛子の様子を見に行って、せっかく用意した写真をみんなで見るのを忘れていたことに気が付いた。

3人の同窓会は幕を閉じた。
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