恋のバロメーター
story 1



「ゆずちゃん、怒ってる?」



小さい頃からそう言われることがよくあった…



その度に柚は落ち込んだ
けど幼なじみの亮平だけは違った



「ねぇ亮ちゃん…
あたし、怒ってるように見える…?」



「別に。
柚が気にしすぎなだけだよ」



「本当にっ?
そっかあ…亮ちゃんありがとう♪」



「…………
本当のこと言っただけだけど」



最初に自分のことを理解してくれたのは亮平だけだった



……………………



そうして数年が経った



「…亮平ーっ!
起きなさいー!」



「ん…何だよ…柚…
朝からうるせぇ…」



「もー毎朝その台詞止めてよね
いい加減自分で起きてよ…」



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