それは、輝く星空のように

雨中の優しさ

さる日。


曇り空のなかを、独り登校する。


知らなかった。


独りの登校って、こんなにつまらないものだったのか。


前方に、せんぱいを発見する。


声をかけようと駆け出したが――


『俺に、踏み込んでくるな・・・!』


あの言葉が、わたしにブレーキをかけさせた。


嫌われて、いるんだよね。


そう思うと、彼に話しかける勇気はなかった。


彼に見つからないように、距離を置いて歩く。


・・・微妙にストーカーくさいな。


ちなみに、二、三日こんな感じで、彼とは顔を合わせていない。


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