それは、輝く星空のように

みんなの祝福と訪れる危機

今日から新学期。


登校は、もちろんか、か、彼氏と一緒だ。


「待ったか?」


「いえいえ、全く」


「じゃ、行くぞ」


「はいっ」


ふたり、肩を並べて歩き出す。


登校は家の前で待ち合わせ、というか、智徳さんが来るまで待つことにした。


実は、智徳さんの家である雪村荘はウチとは逆方向だ。


学校へ行くには、ウチを通ると遠回りになる。


それどころか、普通に行くならまず、わたしと通学路が重なることはまずない。


なのに、わたしは彼と出会った日からほぼ毎日、彼と登校していた。


つまり、最初からわたしは彼にストーキングされていたということになる。


偶然を装いながらも、わたしに近づいてきていたのだ。


そのことに気づいたのは、3日前の仏滅の夜だった。


< 226 / 265 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop