それは、輝く星空のように
「もう少し詳しく教えてくれ」


「はい」


わたしは、必要と思える情報を話す。


――おにいちゃんの名前。


――おにいちゃんの年齢。


――おにいちゃんが巻き込まれた事件のこと。


――そのせいで、おにいちゃんが死んだことになっていること。


「・・・なるほどな」


話を聞き終え、ナナオさんが一息つく。


「だが、死んだことになってるんだろ?」


「・・・はい」


「だったら、名前を変えてる可能性が高いな・・・」


「そうですね・・・」


おにいちゃんから送られてきた手紙の差出人の名前が偽名なのも、それならつじつまが合う。


「・・・正直言って難しいぞ。探偵とかを雇う気にはならなかったのか?」


おそらく誰もが抱くことを尋ねてきた。


「あー、それも考えたんですけど・・・」


目線を下に下ろす。



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