チョコレートな恋人

答えたくなくて

今の顔を見られたくなくて

逃げた

 「透っ!」

お店を出た

誰かが追ってくるのがわかる

私は手をとられると、その手を振り払う

 「離してっ!」
 「…俺だよ」
 「えっ……郁…くん……」

彼だった


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