大好きだった
卒業
翔ちゃんが遊びに行かない変わりに 翔ちゃんの友達が頻繁に遊びに来るようになった。


「舞花ちゃん、翔帰ってきた?」


部屋でバイトの用意をしていると翔ちゃんの友達の


啓太くんと松さんがベランダから入ってきた。


啓太くんと松さんは、翔ちゃんと中学から一緒で同じ会社


「まだ病院じゃないかな?」


「そっか、じゃ待ってよ」

胡座をかいて、煙草を吸った。


「舞花ちゃんバイト?」


啓太くんが、私の化粧品を指差し聞いた


「うん、もうちょいしたら私は出るから」


「ふーん、それより舞花ちゃん、もうすぐ卒業じゃん卒業しても、今の所で働くのか?」


雑誌に目を向けたまま、松さんが聞いた


「しばらくは…でも夜は、辞めようかな…なんて思ってるけど」


「だよな~翔も心配してんじゃねぇ?」


「心配って?」


「舞花ちゃんが、他の男に、目向けるんじゃねぇかなーとか」


「ハハハッどうだろ?」


「どうだろって、俺だったら自分の女が、夜してたら嫌だぜ?」


「うーん…」


啓太くんや松さんの言ってる事は、わかる。


私が出掛ける時間にも、翔ちゃんは帰ってこなかった。
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