秘密~「ひみつ」のこと
ゲームのこと聞いた時、
はっきり言って、
女子はみんな、

「何それ?」って、かなり引いたよ。

「何か、企んでない?」

「あたし達のスリーサイズ、知りたいとか?」

「なんだよぉ、俺達はだなぁ、純粋な気持ちで、12人しかいないこの2年をまとめるためにだなぁ、親睦を深めるためにこのゲームを提案してるわけだよ!」

って、いつにない真顔でヨッシーが言った。

「親睦ねぇ~」

女子五人、顔を見合わせた。

「なかなか、真面目に話す機会なんてないじゃん。だからぁ、ペア作って『ひみつ』を共有することでお互いの理解を深めるという…」

って、もっともらしくカズが言う。

「って、ペア割はくじ引き?」

ミサキが聞く。
って、やる気?

「あみだでも何でも…だいたい、5対7だしさぁ、まともにやったって男あぶれんだよ」

「折角、男子から提案された訳だし、試しにやってみる?」

そう、言ったのはマユだった。

「まぁ、ちょっと面白そうじゃん。あいつらがどんな『ひみつ』を持ち出してくるのか、興味もあるしさぁ」

確かに、ちょっとそそられた。

自分のこと抜かして、
他人の「ひみつ」覗くのって、
やっぱり、
ちょっと、
ワクワクするじゃん!

そんな
こんなで
始まったゲーム

みんな、
それなりに、
楽しんでたんだぁ







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