『鏡の中のマリア』
私は思い出していた。



。。。。。

『麻莉乃ごめんねっ。』

『お母さんごめんなさい。』

私は、いつも謝っていた。


「麻莉亜、あなたわかってるの?
麻莉乃は体が弱いの。

あなたみたいに遊べないのよ。
それを見せ付けるなんて
嫌な子!!。」

母親はいつも麻莉乃の味方で、
体の弱い麻莉乃を溺愛していた。


私はお母さんに好かれるために、
ずっといい子にしてた。
勉強も、運動も、お手伝いも
頑張ったし、

迷惑をかけないように
自分のことは自分でやった。

どんなに辛くても、
明るくいつも笑顔で
いることを心がけた。



なのに何で麻莉乃なの?


私もお母さんの子供なのに・・・

同じ顔は二つもいらないの・・・?



私を見てよ。

お母さん。。。




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