『鏡の中のマリア』
少ししてバン―の音と共に
カップルが出て来た。

私は気にせずウインナーを
ほお張っていると
「暁生くん、藤井さんのこと好きなの?」
その瞬間ブホッとウインナーが
飛んでいてしまった。

(やばっ!)

「何言ってんの?優貴(ユキ)ちゃん。」

(セーフ!!)

「だって暁生くん、藤井さんが倒れた後
 お姫様抱っこして医務室に連れてった
 じゃない。」

「お姫様抱っこって(笑)ただ抱えて
 連れってっただけじゃん。

 悪いけど藤井はありえないよ。
 あんな性格の悪い女みたことないもん。
 俺が連れてかなかったら
 多分まだあそこで寝てるよ(笑)」

(マジ!殺す!!)

「だって優貴不安なんだもん。
暁生くんモテるしぃ、皆に
優しいしぃ・・・優貴が彼女で
いいのかなって心配になる。」

(あいつ、彼女いたんだ。)




しばらくそんなやりとりが
続いてたから私はいつのまにか
弁当を食べ終わっていた。

そっと2人の様子を伺うと
KISSしてるし

(その先はやめてくれぇ!!)



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