三度、死体は笑う


逃げ出して、ひとつだけ身に付けた知恵は“歳をごまかす”ぐらいしかなかったから、次の住み込み先もまたすぐに逃げ出した。


逃げ出して、逃げ出して、辿り着いたら“夜の街”なんて、ありがち過ぎて笑える程に俺は『出来損ない』のままだった。





まだ見ぬ『蝶』を追いかけていたのかもしれない……



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