“逆”チョコレート大作戦!!
愛をとりもどせっ!!
「ねぇ~!!聞いてますかぁ~?センパイっ!!」



「あ~あ~聞いてる、聞いてる。ってか、近けぇよっ!!」



グギっ!!



「いでっ!!」



工藤サン行きつけの居酒屋にて…



俺は激ウマ“牛スジ煮込み”と“アスパラフライ”をつまみにビールを呑みながら、菜々美との出来事を工藤サンに相談していた。



「っていうかさぁ…」



「はい?」



俺は先ほど変な音を立てた首筋をさすりながら工藤サンを見た。



「お前、アホだろ?」



「は?」



俺は首筋をさする手をピタッと止めた。



「だって普通に考えてみ。彼女…菜々美チャンだっけ?一週間前に板チョコくれたのはまぁいいとしてさぁ…そん時のデートで帰ってく前に『また来週…ね?』って言ってくれたんだろ?まぁ疑問形なのが少し気になるっちゃー気になるけど…」



「でしょ?ほんと、訳わかんないんっすよっ!!」



俺は残りのビールをグイッと一気に飲み干すと、空になったジョッキをカウンター越しのオヤっさんに差し出した。



「オヤっさん、芋ちょーだい。ロックね。」



「…ん。」



「あっ、工藤サンも空になってるじゃないっすか!ビールでいいっすか?」



「あっ…。俺は…燗。」



「…ん。」



俺と工藤サンの注文を聞いて、オヤっさんはカチャカチャと準備し始めた。

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