“逆”チョコレート大作戦!!
工藤サンのことだ。



“貸して”って言やぁブチギレて、勢いで“今すぐウチに来い”って言うハズ。



まぁ愛する菜々美の為だ…



2、3発殴られるくらいは覚悟して…



『オイっ…』



うわっ、キタ…。



『お前…今何つった?』



「いや、ですから…」



キタキタキタキタァ~!!



『あ~あ~貸してやるよ。っていうか行ってやるよ。』



「は?」



『俺がっ!!』



「えっ…」



予想もしていなかった意外な言葉に、俺の思考回路は完全に一時停止した。



……



…はっ!!



「工藤サン…何言って…」



そして口元をヒクつかせながら呟いたその時、



『覚悟してろよっ!!俺は毎週休みの日には七海が菓子作ってんの横で見てんだよっ!!』



「は?」



『だから…』



俺はゴクリっと喉を鳴らした。



『俺が直々にレッスンしてやるよ。お前の教育係としてなっ!!』



「……いや、間に合ってます。」



俺はソッコーで電話を切った。



がっ、



10分後…



ピンポーン…



キター!!



鬼の到着デス…。



居留守を使えるほど勇気のない俺は、



「はい…。」



「ようっ!待ったか?」



「いえ…全然。」



「あ?」



「待ってました。」



自らドアを開け、鬼を招き入れた…。

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