鬼畜王子の飼育方法



勢いで告白まがいの行動を起こしてしまったこと。


そして、あろうことかアイツを呼び捨て。

その他にもいろいろ暴言を吐いてしまった気がする。



「あ゙あ゙ぁ゙ぁ゙…」


もう駄目だ。


完璧、嫌われた。



いや、もしかしたら殺されるかもしれない。



せめて学校だけなら避ければ済む話だけど、バイトが一緒では嫌でも顔を付き合わせなければならない訳で──…



どっちにしろ、私に逃げ道なんてものは存在しないんだ。





今ごろ志季、どうしてるかな。


私の殺害計画でも立ててるのかもしれない…。



考えれば考えるほど、先の不安に目眩すら覚える。


同時に襲ってくる、後悔の波。


でも、遅いんだよ。

時間は元に戻せないんだよ。




───もう。


今までの関係には戻れないんだ。





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