鬼畜王子の飼育方法


いくら恋愛経験が無いとはいえ、私だって恋愛小説くらい読むし?

今流行りの小悪魔モテテク☆なんてのも熟知してるつもりだもん。


「携帯にロックかけるなんて後ろめたいことがあるからに決まってるよ」


私の言葉に、愛梨は大きく溜め息をついて、


「やっぱそうかなァ」


私の飲みかけのコーラを飲み干しやがった。




「…でもさァ、龍に引っ掛かる女なんていると思う?」


「ちょ、愛梨さん。自分の彼氏をそんな風に言うのやめようね」



確かに龍くんは…うん。

お世辞にもイケメンとは言えないかもしれないけど。



「とにかくさ、不安に思うなら一度気持ちをぶつけてみなよ」


励ますつもりで、愛梨の肩をポンと叩いた。


…が。



「それが出来ないから悩んどるんじゃヴォケーッ!!」






……ねぇ、何で?


どうして私の周りはこんなんばっかなの?




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