Lemon Drop

-Side 陽-

おかしい。

七香の様子が明らかにおかしい。


一緒にあの木の所でお弁当食べようと思っても昼になると七香は教室にもいないし。


授業をサボっても七香に会うコトはなかった。


・・・それに偶然廊下とかで会ってもすぐ逃げるし。



もしかして・・・七香に避けられてる?


いくら鈍い俺でもここまでされるとわかった。


・・・七香になんかしたか?


避けられる理由がいくら考えてもわからなかった。


それより・・・もう1週間七香に触れてない。それだけのコトなのにこんなに辛い。

いつの間にか七香が隣に居ることが当たり前になっていて・・・居ないと心が落ち着かない。


俺はどうにもできない自分とこの感情に少し苛立ちを感じた。

その時、聞き慣れた耳障りの良い少し高めの声が遠くから聞こえた。


『遼ちゃーん!』


それは丁度中庭を通った七香が遼に向かって笑顔で手を振ってるところだった。


・・・遼を七香は避けてない。それがまたどうしても苛々した。


「陽」


教室の窓側に居た遼が俺の所に来たけど俺はいつにもまして無表情で遼を睨んでいた。


「な、なんだよ」

「・・・別に」


・・・七香に触れたい。
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