【実話】ただ、普通の幸せがほしかった
「せっかく一緒に帰る友達ができたのにまた1人になるなんて嫌だ…」


ゲームで何回負けてもランドセルを持つことで友達ができるなら我慢できた。


「あっ、また負けちゃった…私弱いな」
これが私が決まって言う言葉だった。

「またー未央ちゃんの負けだね」


「ジャンケン弱い(笑)」


いつも、笑ってごまかしていた。


ジャンケンで負けても一緒に帰る友達がいる、その時だけは1人じゃない。


だから、インチキなゲームでも何も言わず我慢ができた。


「友達がほしい…」


でも、女の子さえもわかってもらえなかった。


私の我慢は、何の意味もなかった。

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