あたしのヒーロー


「恭ちゃん、帰ろっ」


そう言ってぴょこんと俺の席に来る知里。


「おぅ」


俺はバックを持って立ち上がる。


今までは教室の入口から声をかけてくるだけだったのに。


そんな変化も嬉しくて。


思わずニヤけそうに…


いや、我慢我慢。


こんな事で喜んでる俺の姿はさぞマヌケだろう。



やっぱさ、知里の前ではカッコいい男でいたいワケよ。








< 30 / 56 >

この作品をシェア

pagetop