あたしのヒーロー


次の日、俺は知里の家のチャイムを鳴らす。

滅多にしない早起きまでして。

いっつもギリギリまで寝てる俺は、朝は知里と別々に登校していた。

「あらあ!恭輔くん!
ごめんねー知里もう学校行っちゃったのよー」

もう!?早っ!!


「朝だけは早いのよねぇ…おばあちゃんみたいでしょ(笑)
あんな子だけどよろしくね」


おばさんの満面の笑顔に、知里が俺の事をどんなふうに話してくれてるのか想像がついた。


それだけで少し救われた気分。


俺は学校に足を向けた。







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