あたしのヒーロー
「知里なら日直で先生に捕まってたよ〜
たぶん職員室に行ってると思う」
日直?
知里のクラスの女子が教えてくれた。
「そか。サンキュー」
迎えに行くか…
俺はそのまま職員室の方向へと歩き出した。
まだどこか不安の残る俺は、
早く知里に逢いたくて仕方がなかった。
知里の笑顔を見たら、きっとこの不安も吹き飛ぶ。
…そう思って。
「あははっ、おかしっ」
……知里の笑い声が聞こえた。
誰かと一緒なのか…?
俺は声のする方向へ向かう。