会いたいよ…
*第1章*

新人

「松本さん?」
声の主は
さっきまで
隣でパソコンを
いじっていた
宮本先輩だった。


彼の手には
大小さまざまで
色とりどりの
プリクラが張られた
バインダーが2冊。


見覚えのある
一冊が私に
差し出される。


「ミーティング
 はじまるよ?」
先輩には
見えないのだろうか?
そんな疑問を
抱いてしまうほどに、
この得体の知れない
男の存在を無視し、
私を
ミーティングに誘う。


ただ…
ただ一瞬、
この男に向けられた。
落ち着いた
大人な先輩にしては
珍しい程の
険しい表情…


私は見逃さなかった。


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