赤の疾風


その下にあったものを見た途端老夫婦は驚愕した。

それは梳菜の容姿が、“彼ら”とは全く違うものだったからだ。



黒ではない、麦の穂のような金色をした髪。

そして、空と海に似た蒼い瞳。


それはこの時代の人間ならば誰もが嫌厭した…

…西洋人の姿そのものだった。



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