年上彼氏は看護師さん
朝里が落ち着いた頃、兄が病室に入って来た。



「研吾朝里ちゃんだいぶ落ち着いたようだね。


研吾どうした?」



「朝里ちゃん熱も下がったみたいだし、


朝食食べれるかな?」



朝里コクンと頷くだけ。



「朝里ちゃん声に出して何か言ってみて! 」



『兄貴朝里声が出ないみたいなんだよ。』



「え、声が出ないって。」



『多分さっき宮本が突然病室に入って来て、


嫌がる朝里に、無理矢理言う事を聞かそうとしたからだと思う。』



あまりの恐怖で声が出なくなったのか?



「研吾暫く様子をみよう。これ以上朝里ちゃんに無理はさせられないから。」



『ありがとう兄貴。今の朝里に誰も会わたくないから、

暫くの間面会謝絶の札を掛けて置くけどいいかな?

それとこの病室に介護用のベット入れたいんだけど、兄貴構わないかな?朝里の側にずっといてやりたいんだ。』



僕が兄にその話しをすると、朝里の顔が明るくなり、


朝里は胸の前に両手を合わせ、何回も頭を下げた。



兄は朝里の頭をなぜて、朝里ちゃん了解と指を立てた。



笑顔の朝里が可愛くてたまらない。





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