空色

「ぁあー・・・・・・」

溜息と同時に声が出る。

・・・百合、恐るべし。

まさか、
朝イチで見抜かれるとは思わなかった・・


体育館への道を

少し早いがバッシュを持って
小走りで向かう。

『あ、水上先輩!!』
『おはようございますww』


五月蠅い取り巻きにテキトーに
「おはよう」
と返し、急ぐ。
(急ぐほどの時間じゃないんだけどね)


なかには、話しかけてくる人もいて

・・・立ち往生・・・??

(・・・どけよぉ、どいてくれよ・・・)

囲まれて、動けない。

多分男から見たらうらやましいんだろうな


「あの、あたし朝練行かなきゃ・・・」
『え~!!まだ時間ありますしぃ~』
『ねぇ★』
(はぁ・・・)

ぐいっっ

「!!」
急に腕をつかまれ引っ張られる。

「ちょっ!!」

あたしだけじゃなく、女子もビックリしてる。

そんな女子達の間から

あたしを救い出してくれたのは・・・


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