water song(みずうた)

02-02.市場見学と屋台

遅い昼ご飯の後、またスカートに履き替えて、ガルンと一緒に買い物にでた。

宿屋の手伝いで得た賃金は、装備を整える“タシ”にはなりそうだけど、大した収入ではなかったので、正しく言うと、買い物というより市場見学。

(やっぱり半日位じゃね…)

宿屋の宿泊費もガルンに払って貰っているし、やはりもっと何かお金を稼ぐ方法を考えなければならない。

そんな事を考えていたら、ガルンからはぼんやりしているように見えたらしい。

「こらこら、ボンヤリしない。人多いから、はぐれたら大変だぞ。」

と言われた。

(そういえば、ガルンはどうやってお金を稼いでいるのだろう?)

参考にしようと、ガルンにたずねる。

「お金は俺が稼ぐから、別にリールは気にしなくても良いんだかな。記憶も無いままなんだし…」

「でも…」

「とりあえず、俺の稼ぎ方は、リールには無理な事は確かだよ。賞金稼ぎとか、モンスター退治とか、荒っぽい仕事だから。酒場や冒険者ギルドで依頼を受けるんだ。」

納得いかない顔のままいたら、ガルンに頭をいつものようにワシャワシャ撫でられた。
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