water song(みずうた)
ガルンの解説を聞きながら、仕事情報を眺める。

モンスター退治(急募)、野生ミケラ鳥の世話(丈夫な方、体が鉄製の方希望)、ウサウサの捕獲(足の早い方希望)、マリマリ農家の手伝い(経験者)…。

因みに、ウサウサはウサギに似た特徴をもつモンスター。

で。

マリマリの方は緑色の繊維が、球体になったような実がなる植物。

簡単に言ってしまうと、緑色の毛玉が、椰子に似た木からぶら下がっているイメージ。

マリマリ農家は、実を採集して、繊維を伸ばして籠の材料にする。

それだけだと、危険は無いように思えるが、マリマリには1本ずつに木を守っている存在が、住んでいて、彼らの機嫌を損ねると酷い事になる…らしい。

具体的な被害は、被害者が一様に口をつぐんでいるので、一般には知られていない。

「リールは、足早かったっ…愚問だな、忘れてくれ」

そう、愚問だよガルン君。

「…」

私は沈黙を持って返す。

「えーと、危険がなくて、運動神経を必要としないもの…っと」

密かに傷付く私。

(でもしょうがないか。)

ガルン一人だったら、多分モンスター退治を受けてるんだろうな…。

「別々に、仕事?」
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